日本ファルコム第14期定時株主総会 質疑応答メモ

毎年株主総会で新作発表しているファルコムですが、イースⅧの発売時期とプラットフォームが正式に発表され(順当)、暁の軌跡のリリース時期が2016年に延期され(知ってた)、閃の軌跡Ⅲの制作決定が発表されました(びっくり)。

「閃の軌跡Ⅲ」の発表を受けて「軌跡シリーズどこまで続くんだ、ほんとに終わるのか」みたいな反応も、上記ツイートへの言及などでちょこちょこ見かけましたが、この辺のシリーズの今後や現在の進捗状況については「空の軌跡 SC Evolution」発売記念のインタビューで近藤社長へ伺ってきましたので気になる方はご覧いただければと(宣伝)。

さておき。今年はそれほど特記事項もないのですが興味深かった質疑応答などを軽く。雑なメモと記憶頼りなので正確性は中の下くらいでお見積もりください。

その前に、事業報告から興味を惹いた点をさらっと

  • 製造部門売上高が前期比59.3%減(まあイース新作が今期予定から来期になって新作1本ですし)、ライセンス部門は24.5%増。
  • ライセンス部門では英語版のSteam販売の好調が大きい。「イースオリジン」20万本、「空の軌跡 FC」15万本。あとはコラボも。そういや大手タイトルとのコラボがだいぶ目立ちましたねえ(チェインクロニクル、拡散性ミリオンアーサー、DEAD OR ALIVE等)。
  • 「東亰ザナドゥ」初回出荷分が発売初週完売。「続編は?」という質問への回答として「Vitaで新規IPとなると5万本が相場と流通には言われたがその3倍売れた、当然続編や他プラットフォーム展開は積極的に考えていきたい」とのことでした。
  • 海外展開の拡大について。「東亰ザナドゥ」北米展開。ヨーロッパはそれほど強くはないがせっかく英語版作るのでこれまで同様に展開する。アジアはこれまで 香港・台湾・韓国中心だったが、いよいよ中国本土(簡体字)も。市場が読めないのと、検閲があるけど頑張る、とのこと。

製造原価における外注率費の上昇について

いやまあ自分でした質問なんですから私にとって興味深いのは当たり前なんですけどね?(汗)

ファルコム採用情報の社風紹介のページにもあるように、内製率の高さもファルコムの特徴ですが、決算短信を見ると製造原価における外注費の構成比が昨年度5.7%から12.1%へと大きく上がっています。これが一過性のものなのか、それともフル3D化など制作環境の変化によるもので今後もこの傾向にあるのか伺いました。

それに対する近藤社長の回答を要約。

  • 確かに、3D化したことでデータ容量(必要なモデル数等を指しているものと思われ)が増えている
  • 人を増やせばいいのではないかという指摘もあるかと思うが、ファルコムの場合スタッフ同士の阿吽の空気でやっている所もあって、入社1年2年ではなかなかそこまでは行かない。3年4年同じ釜の飯を食ってという点があるので、すぐにはいかない。人もとっていますが。(この辺、細かくメモを取っていないので一言一句正確ではないですが、「同じ釜の飯」というご発言はちょっと面白くて印象に残っていたのでニュアンスとしてはあったはずです。)
  • また逆に、自分達もまだ研究中なので外注することで3Dの勉強になることがある。
  • そういうこともあって、ここ2年ほどオープニング(アニメーションかな)と3Dについては外注しており、当面はこの傾向が続く。

という感じでした。何となくそうかなと思っていましたがやっぱりそんな感じかーという。

関連して、次の質問者の方が「イースⅧでPS4参入ということでPS3以上のクオリティ求められるけど大丈夫?」的な質問をされてましたが、「見劣りしないレベルにはできている。今後はそれを社内で広く共有するのが課題」といった回答でした。

他には、9月末に「今期東亰ザナドゥとイース最新作の2本リリース予定だったけど東亰ザナドゥだけになったので」と業績下方修正したけど、1本になるのはもっと早く決まっていたのでは?修正遅くない?という質問というか突っ込みが。これに対して担当の方より「東亰ザナドゥの本数やライセンス関係が確定してからの発表になったため」という回答でした。

 

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