C79戦果メモ その11 「2/3」ほか短編~中編ノベルゲー

2月中にここまでは読んでおこう、と思っていたノベルゲーを読み終えたら3月が終わっていました。C79戦果はあと20本ほど残っていますが、同人ゲーはここでいったん中断してCHAOS;HEADとSteins;Gateを読もうかと。シュタゲアニメが始まるまでにこの2本を読んでおこうと昨年末にXbox 360を買ったのに結局間に合わず。どんだけ計画性ないのかと……。

あと、年に1本ペースでプレイしてるWILD ARMSもそろそろ5thをプレイしたいなあ。まあ、これは早くて夏休みかな。秋になったら碧の軌跡も出るし、ゲームやる時間を捻出するのも大変そうです。

――息抜きにゲームをするんじゃない、ゲームをするために生き抜くんだ。

などという与太はさておき、読んだ作品の簡単な感想など。

5~6年前に「夕焼け戦線ギカダイザー」の体験版をプレイして以来完成を楽しみにしているサークルさんの、それとは別にリリースされている短編ノベルゲー。Readmeからすると2009年の作品のようですが確保しそびれていたのを今回確保しました。寓話的に語られる、死ねない魔王と生贄の少年のお話。以前読んだ同サークルさんの短編「学校にはたどり着けない」(当時の感想)にも通じる、ある1つの事柄への異様なまでの執念を感じました。

  • 2/3/nest kore

そしてこちらが今回の新作。ゲームキャラに、それもギャルゲーとかじゃなくてRPGのモブに毛が生えた程度のキャラに恋してしまった青年の物語。というとオタネタ系コメディっぽいですし実際序盤はそうなんですが、だんだんシャレにならない展開に。今度はギャグかと思ってたら、やっぱりそんな単純な話ではありませんでした。徐々に外堀から埋めていくように、「ある事実」を認めざるを得なくなっていく過程が描かれじわじわ来ます。個人的には邪神が本当に怖かった。あの“回転”は夢に出てきそう。

やはり「学校にはたどり着けない」「魔王を倒す勇者の話」同様に主人公の執念を感じるお話で、しかもいずれの作品でも、主人公は決して妄執に捕らわれているのでなくあくまで理知的でありながら、目的のために他を切り捨てているというあたり、根底に同じテーマを感じます。とはいえ本作の場合はラストが……ってネタバレなので伏せますが、読後感は爽やかでした。前2作、とくに「学校にはたどり着けない」は後味の悪さが気持ちよかった(?)のですが、本作はちょっと甘酸っぱく希望を感じさせる感じで。また邪神との問答などはゲームとは何か?という論としても興味深い内容でした。

余談ですが、妄想聴力はオタクあるあるネタですな。個人的にはオリジナルキャストで脳内再生するまでのレベルには至っていませんが、アニメ化した作品の原作を読んでいるとき(アニメにはないシーンでも)正確に声をつけるのは可能。この能力はかなりのオタクが習得してるんじゃないかな。

さらに余談。タイトルの「2/3」って結局なんだったんだろう?と思っていたのですが、650の無味乾燥さんのレビューを読んでやっと気付きました。何という体たらく。

  • TRAM CITY ROULETTE/END OF SUMMER ※ダウンロード版無償公開中
TRAM CITY ROULETTE
TRAM CITY ROULETTE

鉄道都市トラムシティを舞台にハードボイドな探偵と、その助手の少女の活躍を描く冒険活劇……および、それを書く小説家と編集者のお話の二重構造。数年前に三部作の1作目(ACT.1)を読んで以来完成を楽しみにしていました。

最初は書いてる本人が悩んでいる割には書かれてる物語が普通に面白くてギャップを感じたのですが、ACT.2後半からは確かにこれはひどい(もちろん展開的に正しい意味で)。最終的にはちょっと強引な感じで持ち直したけど、この強引さも含め本作全体の展開の一部なんだろうなあと。ともあれご都合だろうと何だろうと、やっぱりこうでなくっちゃ!という気持ちいいアクションものでした。ちょいスチームパンクっぽくもあり。

二重構造については、もっと物語サイドと書き手サイドの境界が曖昧になったり、幻想的な方向に行くのかな……と思っていましたが、どちらかと言えば現実的な悩み、創作論的なものの比重が大きめ? 個人的にはちょい役だけど編集長にニヤリとしてみたり。いいなあこういう海千山千っぽいオッサン。あとは、書き手の迷いが吹っ切れたことが、書かれている物語中のあるシーンで示されるのはこの構造ならではかなと。

それはそうと、最後に表示されたアレの意味はなんだろう……。期待しちゃっていいのかな?あと余談ですが、ACT.1の音楽も映像もかっこいいOPムービーを観ていたら御神楽少女探偵団を再プレイしたくなってきました。

  • 魂々/Festival ※体験版公開中

うーむ、何を書いてもネタバレに。真樹、あんた男だぜ……とだけ。

  • es-node追加シナリオ/Nasska ※追加分はダウンロード公開中

会場では入手できなかったのでダウンロードで。追加前はまだまだわからないことも多く、続編前提とはいえ消化不良な感も否めなかったのですが、今回追加されたトゥルールートは予想外でありつつもなるほど!という展開で、色々と繋がった感。1つの旅にきっちりと決着をつけつつ新たなる旅へ……ということで、完結編が本当に楽しみです。

追加キャラではデヴィッドさんが格好良かったなあ。変態というよりは傾き者という印象。あのとんでもないシャツの柄も含め(笑)。そして語るべきときは語るという。上の世代からの、経験に基づく助言というのは貴重ですな。しかしこの人、マジ語りのときは普通の日本語になるんだけどやっぱり普段はキャラ作りなのかな。

前回から本編は1話追加とおまけ新設。過去編きたー。おまけはいい意味でいつも通り。

  • SignSystem -E22 Annihilation Sequence-/C2機関
SignSystem -E22 Annihilation Sequence-
SignSystem -E22 Annihilation Sequence-

これは会場で確保したものではなく、後日とらのあなで見かけてジャケ買いしたもの。同人ゲーム島じゃない(元々は資料系同人誌メインのサークルさんのようです)ので完全に未チェックでした。

SignSystemとかE22とかって何のSFガジェットだ……?と思っていたら大江戸線の麻布十番駅の事だったという(笑)。というわけで東京の地下を舞台としたサバイバル冒険譚。お話的には何やら大きな背景がありそうで、その序章といった趣でした。続編も予定されているようなので期待かな。

ビジュアル面では、イベント絵はないけど立ち絵のクオリティが高い。とくに戦闘時のカットインが格好いいです。1,280×720のHD解像度のおかげで、アナログ調の塗りが潰れないのも良い感じ。

 

Pocket

2件のコメント

  1. おしかけ! とか書いてる人です。いつも感想ありがとうございます。

    展開が超遅くて大変申し訳ありません!
    全五話くらいの予定がどうしてこんなことに……

  2. いえいえ、こちらこそ回を重ねる毎に書くことがなくなってしまって、手抜き感想ですみません(汗)。
    毎回コミケの楽しみの1つにさせていただいておりますので、今後も無理のない範囲でご活動いただければと。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です