フリーゲーム感想メモ ノベルゲーム「ななつのユメをみる」

今年に入ってから、「いつか時間ができたらプレイしよう」とブックマークだけしておいたノベルゲーとRPGに手を付け始めました。約10年弱分数十本。冗談半分で老後の楽しみとか言ってたんだけど、ゴールデンウィークもほぼ全てこれに使ってついに残り一桁に。年齢制限なしの作品は某所で特集でも組んで紹介したいなあと思っていたりします。

さておき。

18歳以上推奨作品ということで某所ネタにはしにくいので、こっちで感想などメモしておかんとす。ストーリー上必要な描写が作者さんの基準で18歳以上推奨、というだけでエロゲーとかではないのですが。

7年前の震災以降、超能力者が集う街となった故郷へ、7年ぶりに帰ってきた少年、智也のお話。結構前の作品だし内容紹介とかはすっ飛ばして箇条書きで感想など。あと、ラストまで含めたすっごいネタバレとか後ろに書いちゃいますのでご注意。

  • 連作(現在は全7話完結)という構成や公式サイトの内容紹介から、1話ごとにヒロインが居て問題解決していって……みたいなノリを想定していたのですが、実際には全7話で1ヒロインとの物語を綴る「こより編」とも言うべき内容でした。設定上の伏線については未解決のものもあり。公式サイトの「ひとまず完結」という表記やBBSでの作者さんのご発言をみると、続編構想もあるようなので気長に期待したいです。とはいえ、智也とこよりの物語、1つの可能性としては綺麗に終わっているので消化不良感はなく。
  • というわけでギャルゲーかと思いきや(少なくとも今回は)そうでもなく、兄的視点での幼女こよりとの交流。施設に居たくないというこよりにしてあげられることとして、野宿でサバイバル叩き込む……って、自分の経験がベースとはいえそういう発想になるあたり智也も十分に異端者。常識で考えるとうーんとなってしまうけど、智也がそういう信念をもつに至った理由も描かれているし、だからこそ開けた道もあるので納得感はあります。
  • 生きて行くために必要なことをどんどん吸収していくこよりマジ天使。これが単に精神論的なものでなく実践入る後半の某展開は心からこよりを応援したくなりました。
  • ビジュアル面では、最初は無表情だったこよりが少しずつ表情を見せていくのが本当に可愛らしく。1枚絵もはっとさせるものが多かったです。「後ろ姿」とか。
  • 超能力物でバトルあり。……といっても、いわゆるアクション伝奇的なバリバリではなく。そもそも智也の方が超能力者ではないので、観察と推論、対策と理詰め。戦闘はむしろ交渉の一手、意志を示す手段として描かれていた感あり。まあ、相手側に実力ではどうやっても叶わなそうなジョーカーが居るからというのもありますが。そういう意味で圧巻はやはり智也とこよりの協力作戦でありましょう。
  • 途中、いくつか選択肢による推理的な要素あり。考えることで納得のいく答えに辿り着くものもあったけど、総当たりでやるしかないんじゃないかというものもあり、若干没入感が阻害される面もありました。5話は自力で解けたけど、7話は攻略ヒント見てしまいました。
  • 他のヒロインではやはりよーちゃんこと樺月耀生徒会長が気になります。ツンデレとかではなく、自身の使命や立場と、想いに折り合いを付けた結果があれなんだろうなあ。一歩踏み込むとどうなるか見てみたい。次回構想だと耀編予定のようですので、繰り返しになりますが気長に待ちたいと思います。

以下、ラストまで含めた超絶ネタバレご注意。ネタバレ改行とかしたほうがいい気もするけどベタにbr打つのはなあ……。スタイル作るか。

  • 7話ラストに衝撃を受け、その後のアレで希望が見えた、と思いきや……。僅かに見える希望を頼りに、これからも。
  • 大切な人にまた出会うために「次」へ記憶を受け継ぎ、出会うために忘れていく永遠の少女。というモチーフにやられました。切ない。美しいけどこれは切ない。
  • 某作品で「世界0」からさまざまな可能性世界を観測している某ヒロインを思い出したり(←意味不明でも気にしないでください)
  • 大局的な意味で鍵を握るのはやはり、時系列無視して「二度目だな」とか言ってる「おじさん」なのか……。
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