今年1年に最新版が公開されたフリーゲームの投票企画「フリゲ2014」が始まっていますが、本記事では昨年行われた「フリゲ2013」への投票コメントをもとに2013年にプレイしたフリーゲームを振り返ってみようと思います。1年遅れ!
いやー、年明けくらいにブログネタにしようかな~と思っていたのですが色々忙しくて後回しに、そのうちお蔵入りになっていましたが、むしろ今やれば間接的にフリゲ2014の応援になるのでは……と思い恥を忍んで復活させた次第。なるかな。無理か。まあいいや、個人的にも記録として残しておきたかったので気にせず行きます。RPG中心に18本ほど。
本当はちゃんと紹介とかしたかったんだけどそれも頓挫していた理由なので投票コメント引用+一言コメント程度で軽めに。タイトルのリンクは窓の杜で紹介したものは記事へのリンク(自分で書いたものもそうでないものも)、それ以外は公式サイトへのリンクです。
RPG
蒼明の塔
1本道の塔を敵を倒しながら進む変則ローグライク。敵から奪った使い捨て魔法の使い所や、属性ジャンケンなどによる数手先を読んだの戦略が楽しいです。ときには敢えて下がることも重要など、シンプルなゲーム進行の中にも駆け引きが詰まっています。詰め将棋的でありつつも、魔法をゲットしてキャラを強化していくRPG的な楽しみもあり、要素を削ぎ落としつつ、ゲームのコアとなる部分を洗練させた印象。個人的にアイデア面では今年一番の作品でした。
第2回より審査団体に名を連ねさせていただいている「ニコニコ自作ゲームフェス」の第2回の窓の杜賞にもさせていただいた作品。ちなみに第3回はTRPG的な鍵開け・罠外し成功ロールやローグライク的なランダムダンジョン探索・お宝発掘要素があり、レベルを金で買える(レベル上げ戦闘がほぼ不要の)RPG「積層グレイブローバー」、第4回特選は読み合い重視の独自戦闘システムをもつノンフィールドRPG(+いろいろ)「召喚指揮候補生」ということで、何というか3回もやると傾向がバレバレという感もあります。もちろんそれ以外も広く見ていきたいと思っていますが(ので、第4回からは授賞枠増やしました)。
flamberge -フランベルジェ-
言うなればステージクリア型RPG。低レベルクリアとか、少ない戦闘回数でのクリアとかが好きな人にはたまらない内容だと思います。いかに効率よく敵を避け、アイテムを収集し、消費を抑えてクリアするか、という点を評価に結びつけて競技性を高めているのが面白い。
装備品によるスキルカスタマイズが楽しく戦略性とスピード感のあるバトル、ちょこまか動くドットキャラとフキダシのように同時に出る台詞により賑やかなイベント演出も魅力。ストーリーも短い中に濃い展開が詰まっており、その後が気になる内容でした。
「なるべく敵とのエンカウントを避け、ひーこら言いながら戦略と戦術でボスを倒して達成感を得る」という自分が普段からやっているRPGのプレイスタイルが、そのまま評価に繋がるという俺得すぎる作品。むちゃんこ好きです。
サクっと落ちてサクっと復活(回復魔法で戦闘不能からも復活)するサツバツとした戦闘バランスも楽しい。キャラクターがちょこまか動いたり飛んだり、台詞の吹き出しが一斉に出たり間髪入れずツッコミが入ったりと、丁寧で躍動感のあるキャラクター芝居も素晴らしい。
そして何より……パスピエかわいいよパスピエ!!! 余談ですが上記キャプチャー、記事でも使ったものですがパスピエがジャンプした瞬間を狙って撮影できるようがんばりました。記事の画面キャプチャーは結構こだわって撮っています。複数枚載せるときは背景の違う所にして色合いを散らすとか。
ところでクリアしてからかなり後になって、「way」の作者さんだと気付いて「うぇぇ?」となりました(笑)。ノリが全然違う。
Another Saviour
友情パワーで怪獣に打ち勝て!勢いのあるシナリオと、前作からさらに深化した戦闘システムを存分に堪能させていただきました。すべてのスキルに属性を持たせることで、属性をよくある弱点突きではなく、戦場の流れを表現するものにまで高めている点が素晴らしい。命中率の排除なども含め、作者さんのRPGに対する独自のセンスを感じると共に、それが自分の求めるRPG像(作業感の排除、カスタマイズの楽しさ、一手一手を大事にする緊張感etc.)とマッチしていてどハマリしました。今後の作品も楽しみにしています。
墓場まで持っていきたい3大JPRGのひとつPrincess Saviour(通称プバー)の外伝的作品。より洗練された戦闘とカスタマイズのシステムもですが、個人的には何よりプバーのifものとして、こういう未来もあり得たんだ、というのが垣間見えたのが嬉しかったです。あくまでこれはシミュレーションという幻、それでも……ルナちゃん……。
アクアリウムス
敵も味方もキャラが立ってて魅力的。どいつもこいつも覚悟完了っぷりがアツいです。桔梗かわいいよ桔梗。属性チェーンでボスをボコるのが楽しい。その反面戦闘はややパターン化してしまいがちなのと、クエスト周りがどこでも受注・納品できるとはいえ納品周りなどUIがやや煩雑な部分もありましたが、アップデート版でリファインされるようですね。楽しみにしています。
レベル上げ戦闘必須のデフォ戦ゲーとか滅多なことがなければやり込まないのですが、滅多なことがあってしまった作品。シナリオもバトル演出も、もうここまで王道突き進まれたらすげーかっけーとかしか言いようがないじゃん……。
魔王姉妹の憂鬱
スキル取得と装備の更新で強くなっていき、さらに強敵を倒す……というRPGのサイクルを、「ラーニング」と「徐々に強力な攻撃をしかけてくる1人のボス」に集約するというゲームデザインが秀逸。3人のキャラクターの個性を活かしたキャラカスタマイズを行い、役割分担を考えて戦うのが楽しいです。ステータス極振り上等。絵本のような回想シーンで語られる、優しくもダークなシナリオもぐっと来ました。
ボス戦(イベント戦)オンリーゲーって割とありますけど突き詰めるとこうなるのか、という感じ。システムからバランスから世界観からすべて好みでした。
Emperor~Going to the MOON~
月面世界でどんどん新しい場所を見つけていくのが楽しいオープンワールド系のRPGですが、いい意味で世界が狭く、テンポ良く進行するのが良いですね。荒唐無稽ながら筋の通ったストーリーも好印象。
へんてこ月世界を旅しながら、住人のちょっとおかしな依頼をこなしていくのが楽しいゲーム。結構アツいシナリオも好みです。
なおやり込まないマンなのでオープンワールドらしい楽しみ方(任意の住人と好感度あげてどうこうとか)は一切やっていません。あとどうしてもこういう「何やってもいいよ!」という作品で悪人プレイができないマンでもあったり。というわけでメインシナリオ一直線です。ギンザザ星には行きました。
デュエリストでも恋がしたい!
テンポよく進行する短編でどんどん新しいカードが手に入り、そのたびにデッキを練り直すのが楽しい。敵の攻撃傾向を読み、トラップカードを使いこなすのが肝になる終盤以降がとくに熱いです。コミカルながら盛り上がる展開に、魅力的なキャラクターも好印象。妹ちゃんかわいい。
2時間程度の短編で60種類以上カードがあって、ほぼ死にカードがなくバランス取れてるのって凄いですよね……。本編クリア後ダンジョンでトラップの駆け引きがめっちゃアツかったです。
カードバトルRPGだと「母なる湖は城を抱き」も面白かったのですが12月1日公開なのでフリゲ2013の範囲外。こういう境界線上の作品ってつい「これは来年だなー」「昨年入れたよなー」のコンボで存在忘れがちなので要注意ですな。
Partners 旅する兄妹と無鉄砲猫
CTB方式のバトルでスキルに発動待ち時間があり、この発動タイミングを合わせることで連撃になるのが楽しいRPG。ボス戦は連撃や敵の行動を遅らせるディレイ攻撃、開放(覚醒)を駆使して戦う前提のきつめのバランスになっており、チャレンジしがいがありました。コミカルな掛け合いの会話も見所。
(readmeに「体験版に割と近い短編RPG」とありますが、独自戦闘システム構築のテスト的な意味会いであり、本作自体は単体で完結しています。)
行動阻害とタイミング合わせが肝のCTBとかめっちゃ好きなタイプのあれです。今年出た「Partners -Sign of Rematch-」では位置取りの概念も入ってさらにシステムが洗練されており、シリーズの行く末も気になる作品。
ちなみに括弧書きはフリゲ20XXの規約である「体験版・未完成版は対象外」に引っかからない旨の補足。無事有効票となっていました。
帽子世界
まるでアクションゲームかのような軽快でテンポのよい戦闘や探索、コンボを繋ぐ楽しさ、リンゴドライブの浪漫技っぽさなど、とにかくキャラが動いているだけでもうワクワクしてしまう作品。ストーリーも幻想とSFが絶妙に合わさっており、終盤の某展開はめっちゃ漲りました。
帽子世界の一番好きなところを語ろうとすると超絶ネタバレになってしまうジレンマ。まあ流石に時効かなとも思いつつ……。新約も楽しみですね。
ノベル・ADV
セブンスコート
従来からのNovectacleファンとしてはやはり「ファタモルガーナの館のスピンオフ」という側面が強い作品だと思っていたので、単独でフリゲ界隈でここまで人気作になるのは正直予想外でした。このどこまでも救えない中での一抹の希望を、笑いとシリアスが絡み合ったテキストの妙を、多くの人と共有できるのは感慨深いです。セブンスコートが気に入った人でファタモル本編未読の人はそっちもぜひ!
ゲーム――あるいは何かを創る人に一番刺さる作品なのだとは思いますが、それはそれとして(記事にも書きましたが)ネットにある種の帰属意識をもつ「俺ら」の物語だこれは……!と思ったのを覚えています。
君とサクラを
長編ですが新情報の開示タイミングが秀逸で、中断するタイミングが見つからず一気に読み進めてしまう吸引力があります。すべてが収束する終盤のカタルシスは最高。キャラクターも魅力的です。
最初はサスペンス的な部分、悲壮さを前面に出した作品なのかな~と思いつつ読んでましたが、中盤以降結構アツい展開もあり好きな感じのお話でした。麻耶さん……。
いやこれでシステムさえ安定してればね……「突然シーンが飛ぶ(再現性なし)」という問題なので違和感を覚えて気付くしか対処しようがないのも痛い。
まことメビウス
黒髪長髪薄幸少女まことさんのキャラデザにノックアウトされました。ドット感のあるイラストがPC-98時代のギャルゲー的雰囲気を醸し出しているのが個人的にツボです。
これは完全に絵にやられてプレイしました。黒髪長髪薄幸少女! コメントではギャルゲーと婉曲表現していますが要するにPC-98・400ライングラフィックえろげの香り。実際ちょっときわどい展開もあったりして……。
SLG
スポンサーガ
管理するパラメーターは抑えめながら適度な戦略性があり、煩雑すぎず単純すぎない絶妙な経営SLGだと思います。BGMが適時変更されるのも飽きさせない配慮を感じて○。全体的にプレイアビリティが高い印象です。ハイ・ファンタジー寄りで哀愁漂うシナリオも見所。ゲームバランスの面ではやや難もありますが、それ以上に他の部分に魅力がありました。
ストーリーがめっちゃ好きでした。よいおっさんゲーにして終末ゲー。延命治療で1回詰んで、締切延長機の数揃えるまでフラグイベント進めずバイトしまくるようになるのは基本ですかね……。
アクション・STG
ライブラスフィア
パワーショットで多くの敵を巻き込んで倒すのが楽しいSTG。どれだけうまく巻き込めたか、スコア倍率でわかるのが良いですね。ボムがないのは賛否両論でしたが、個人的には緊張感があって好きです。弾幕ゲーではないので、立ち回りを考えて速攻で倒す、ボスでは避けパターンを作ることで、下手の横好きでも何とかコンティニューなしでクリアできました。ラスボスの高速弾を紙一重で回避するのがアツい!
久しぶりにノーコンクリアできたSTGでした(ノーマル・リッカにて)。スコアの稼ぎ方も直感的でやり甲斐がありました。リッカのパワーショットがシュワワワって広がっていくのが好き。アンバーのなぎはらえーも格好いいんだけど低速移動なしでこの移動スピードは事故率が高くてこっちでのノーコンクリアは断念しました……。
トラネコスカイヤー
無限ジャンプの浮遊感が楽しい作品。ボス戦のヒット&アウェイも熱い。
無限にジャンプができますがアイテムの配置が絶妙で、リズムゲームのようにタイミングよくジャンプを続けていくのが楽しいゲームでした。ラスボスは避けつつタイミングを見てミサイル発射がかなりアツかった(そして苦労した……)のですが、自分がプレイしたあとミサイルが自動発射になって結構楽になってしまいました(笑)。
アフターバーター
シンプルなミニゲームですが、超高速加速がアツく、徐々にピーキーになる自機をアワアワしながら操作するのが面白い。プレイ状況のグラフ表示などもあり、スコアアタックなどのやり込みも楽しいです。
そして宇宙へ……。
カードゲーム
KNIGHTGEIST
丁寧なルール説明、ゲームの進行がわかりやすく無駄のないUI、カードめくりや戦闘力比較時の演出など、総じてゲームとしてのトータルデザイン・パッケージングが光る逸品。ゲームバランスも良好で、この手のゲームを普段プレイしない自分でも初級から徐々にステップアップして何度も楽しむことができました。
これはもう触った瞬間にあ、気持ちいいなと思った作品。UI・SE・レスポンスといったプレイアビリティが高く、ゲームにすっとのめり込むことができました。
リズムゲーム
WooTouch
歌に合わせて吹き出し表示される歌詞をタップする変則音ゲー。プレイ感としては、初見の曲をカラオケで頑張って付いていく感じでしょうか。これが意外と勘で何とかなるのが面白い。コンボが繋がると演出がノリノリになっていくのも楽しいです。
細かい理屈はともかく触っててやたら楽しかったゲーム。これ自分の好きな歌でやったらめちゃくちゃ燃えるだろうなー。
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