今年のゴールデンウィークはとくに旅行の予定もなく、秋葉原へ定期巡回に出たのとメガネを修理に出しに行った以外は、10連休の間ひたすらゲームしていました。しかも全部Xbox 360。というか、STEINS;GATEに6日間かかってGWの半分以上が潰れました。まあ後悔はありませんが。
そんなわけで軽く感想メモなど。というか、主にシュタゲに関して、頭の中でくすぶってるもやもやしたものを吐き出さないと次に進めないという、大作読了後に来るいつものアレです。何かいろいろ不満めいたことも書いていますが、決してつまらなかったわけではなく、むしろここで挙げた不満以外はすべて面白かったということです。自分の気持ちに整理をつけるために書いていますので、いつも以上に純粋な意味で日記であり、いつも以上に他人が読んでもどうにもならない内容になっていると思います。以下、ネタバレ全開なのでご注意ください。
CHAOS;HEAD NOAH、の残り
もともとXbox 360を買ったのはシュタゲを読むためですが(PC版もあるけど解像度が若干低い)、直接の続編ではないにせよ科学アドベンチャーシリーズという括りなのでとりあえず1作目から。もともと数年前にPC版の体験版は読んでいて、いつか読もうとは思っていました。4月中旬から読み進めていたのをGW入って2日で読了。
とても面白かったけど、キャラ個別ルートの意義には若干疑問。Xbox 360版追加要素だからだと思うけど、1周目で真相到達して、2周目からは「到達できなかった」ルートって構造がモチベーション上がらない理由かなあ。周回繰り返しながら真相に迫っていく、というのとは逆なので消化試合感が強かったです。梨深編は真シナリオの裏側という意義があるけど、これを2周目にして真エンドに繋げちゃえば個人的には十分だったかも。
とか言いつつこずぴぃ編は良かったですけど。というかこずぴぃ編で本心を語るセナが。セナと言えばセナ編ラストのあれはびっくりというか、割と世界設定の真相に迫るっぽいネタが(作品全体でみれば)さらっと流されててどうしたものかと。
他はそれほど印象に残る個別シナリオはなかったかな……。というか、共通ルートが長い上にスキップ速度が遅いので、1周目読んでるときのセンス・オブ・ワンダーやらその他諸々の好印象が作業感で徐々に冷めていってしまったのが悲しかったというのが正直なところ。そこを超えて遂に到達した最終シナリオも、1周目に比べてとくに新事実があるわけでなし、ラストも1周目から想像できる内容でしかなく。
とまあ、システムも含め構造というか外側にはちょっと不満もあったのですが、内容は文句なしに面白かったです。鬱屈、抑圧状態が長かった分、“覚醒”後のカタルシスが半端ではないという。一番好きなシーンはダーススパイダーの中の人とのバトルかな。あの「入れ替わり」はノベルゲーならではの演出でぐっと来ました。次点は梨深の“その目だれの目”かなあ。てか、タクミも大概中二病だろうと(笑)。あとはラストバトルのドロドロからの再構成とかも、定番といえば定番ですがよかったですね。
キャラはあやせとセナ以外(ぶっちゃけタクとの繋がり的に、個別シナリオまで立てるキャラかというと無理があると思う)一通り気に入ったけど、特にお気に入りというとやっぱりこずぴぃかなあ。個別エンドがバッドなだけに、メインシナリオで「声」をかけてくるところはぐっと来ます。そういう意味ではやっぱり個別→メイン、という順で読みたかった。
El Shaddai
何かと話題先行な作品ですが、純粋にアクションゲームとしても、HD機ならではの最新の3Dゲーでありながら、操作性が比較的シンプルという点が気になっていました。3Dアクションは色々と面白そうなのがあって体験版とかもプレイしてみるのですが、おいちゃん「Xbox 360パッドの全ボタン使います」みたいな複雑なタイプにはもうついて行けなくて(苦笑)。
その点エルシャダイは、基本は攻撃、ジャンプ、ガードの3ボタン、この組み合わせやタイミングで色々な技や特殊移動が簡単に出せるのが有り難いです。体験版プレイして「これなら行ける」と思って購入しました。
デモムービーなどで見た不可思議な世界観に惹かれたというのも購入動機ですが、期待通り、変な演出がいっぱいあって面白かったです。最初から最後まで、色々な意味で飽きさせないというか。序盤、イーノックが塔に入っていったあと、ルシフェルさんがこっち(プレイヤー)の方向いて「ま、君の腕次第だが、早ければ7時間くらいでクリアできるんじゃないかな」とかいきなりメタ発言に吹きました。まあ、ルシフェルさんならアリかなあと。
ストーリーは割とプレイヤー置いてけぼりだけど、それでこそって感じはします(笑)。何がなんだかよくわからんが、とにかく盛り上がっている!という感じ。時間的な意味でスケールの大きい話なのもそれっぽくていい感じです。
体験版をプレイした感じだと、NORMALだと敵が固く後半で詰みそうな予感がしたので、とりあえずEASYでクリアしました。ただ、本当の難所はバトルではなく3Dジャンプアクション部分だったり。アングル的に遠近感が掴みにくい場面もあり、バトルよりもこっちで詰むかもと思ったことも何度かありました。それだけに越えられたときの達成感もありましたけど、なかには視認性の悪さにより難易度が上がっている、理不尽に感じる場面も。まあそれもゲーム性と言えばそうなのかもしれませんが。
あとイーノックさんは本編で名台詞増えるか……?と思いきや、まさかの喋らない系キャラ。無口とか喋れないとかではなく、ゲーム内で喋るシーンがないという、YsのアドルとかWILD ARMSのロディとかに準じる扱いですね。でも例外的に例の2つだけはしゃべるというのが面白い。ボタン連打による復帰のときの「大丈夫だ、問題ない」はとても頼もしく感じました(笑)。
バトルではコンボが楽しいですが、1周目では物語世界に浸ってほしいという配慮か、ゲージ類やヒット数などは一切出ない仕様。アクションゲーとしては2周目からが本番という感じでしょうか。次もつかえていたのでひとまず終わりにしましたが、落ち着いたら今度はNORMALにチャレンジしてみようと思います。
STEINS;GATE
長かった。GW後半はほぼこれにかかりきりで、結構徹夜とかもして、時間感覚も(色々な意味で)おかしくなってきて、とにかく没入していました。そして大いなる感動と、設定面の納得のいかない点へのもやもやとした気持ちを残していきました(苦笑)。どうしてくれよう。いずれにせよ、心の深い所に残り続ける作品の一つになったのは確かですが。落ち着いたら再読……というか、声の演技にぐっと来た部分が大きいので再視聴?したいところです。PSP版買おうかな。
さておき、納得いかない点の話。時間ものにはどうしても解決できないパラドックスはつきもので、その点アトラクタフィールド理論はかなりいい線行っているとは思いますが、それでも祖父殺しのパラドックスは解消できても、卵が先か鶏が先かという話は残るよなあとか。ドラマ優先で敢えて隙を許容した面もありそうな気もします。象徴的なところでは「結局、ラボメンバッジを最初にデザインしたのは誰?」とか。
まあでもそこはファンタジーの部分なのでいいんです。あるあ……ねーよ、と思ったのは、3.24TBを36byteに圧縮、ってところ。人間の記憶をデジタルデータ化とかはね、そこはファンタジーの領域だからいいんですよ。出来ると言われれば、ここでは出来るってことにしていい。でもデジタルデータの圧縮はね、誤魔化せるところじゃないでしょう。大きな嘘を突き通すためにも、明らかな子供だましは避けてほしかった。そういう意味では「野菜食って女の子生まれる」のほうが個人的にはまだアリな方です。バタフライ効果もあるし。「99%の科学と1%のファンタジー」というのがこの科学アドベンチャーシリーズのキャッチコピーだそうですが、その観点では一見荒唐無稽なCHAOS;HEADの方が、Ir2というでっかい嘘以外は全体的には筋が通っている感もあります。まあ何でもありの妄想具現化 vs タイムパラドックスでは分が悪いのも確かではありますが……。
あと納得いかないというか、これは負け惜しみなんだけど、最終シナリオの出現条件がわからず、6時間ほど右往左往した挙げ句ついに攻略見ちゃいました。……メールの重要性舐めてました、ここまで決め打ちとは!もっと因果に関わりそうなところ、タイムリープのタイミングの組み合わせとかを色々試していたのですが徒労であったという……。というかメタ的視点で言えば、ヒロインとの親密度によって紅莉栖シナリオとまゆりシナリオに分岐するところまではまだしも(というかこの2シナリオ、心情面はともかく出来事としての結末自体は変わってないし)、「その先があるかどうか」はぶっちゃけヒロインとの親密度とは関係ないよなあとか。いや、ギャルゲーならそういうものと割り切れるのですが、本作においてもそういうギャルゲーチックな分岐方法だとは思っていなかったので個人的には盲点を突かれました。これは個人的なこだわりではあるけど、時間もの、ループものの場合、それを活かしたロジカルな分岐であってほしいなあとか。
まあでも、最初にも書いたけどだからつまらなかったとか言うつもりは全然なくて。クリアしてから数日間、寝起きの半覚醒状態でぼーっと考え込んだり、他の読み物に手が付かなかったりする程度にははまりました。キャラクターへの感情移入という面では、CHAOS;HEADよりもこっちかなあ。オカリン、まゆりについては中の人補正も結構ありそうですが。紅莉栖やダルも含めたネットスラング満載の会話も楽しいし。鈴羽(この人も中の人補正ありかな)はさまざまな面が見られて面白かったです。
さまざまな面と言えばオカリンもですな。個人的に作中を通して変化していく「岡部倫太郎」と「鳳凰院凶真」の距離感が好きだったり。本作開始時点では(その遠因はともかく)あくまで一種の遊びとしてやってるだけ。この段階では純粋にネタとして笑えます。次にそれどころじゃなくなったときに、無理をして演じる凶真。これは色々な意味で痛くて切ない。そして最後の最後に、自分を奮い立たせるため凶真に「なる」ところ。「俺は岡部倫太郎であると同時に、鳳凰院凶真だ!」とかまあ別にそんな台詞はありませんでしたけど、ノリとしてはそんな感じで魂が震えました。周りの「やっぱりオカリンはそうでなきゃ」みたいな反応は、まさにプレイヤーである自分のそれと一致していたので。
秋葉原という舞台も、中学生の頃から頻度は変われど通っている身としてはぐっと来ますね。クリアしたら聖地巡礼という名の定期巡回に行く予定でしたが、予想以上に時間がかかったため、クリア前、最終シナリオ以外が終わったところで行ってきました。秋葉原に通っているといっても、あんまり飯屋には行かないのですが、敢えて家でご飯食べずにキッチンジローに行ってみたり(笑)。メンチカツおいしゅうございました。
まあ全くとりとめはつかないですがそんなところで。元々アニメが始まるので、その前に読もうということでXbox 360本体ごと買った(実際には同時には買っていませんが。プレイ開始直前までダウンロード版が出ないか粘っていた)ものの、結局間に合いませんでしたが。すぐ観たいという気持ちと、もう少し原作の余韻に浸っていたいという気持ちがせめぎ合って、結局まだ観られてないのですが、この日記を書いて気持ちの整理つけたらいよいよかなと。
余談ですが覚醒版タクとすべてを乗り越えたオカリンは意外と気が合いそう。クロスオーバーとか面白そうです。絵柄が違うのでゲームでは難しいかもしれないけど、なんか出ないかなあ。