- エース・オブ・ワンド/Juno Soft
- 窓の杜 – 【週末ゲーム】第470回:同人ゲーム体験版特集 2011冬(体験版の紹介記事)
2年前に出た体験版をプレイしたときから完成をずっと楽しみにしていた横スクロールアクション。
アクション系は下手の横好きで、コンティニューなしでのクリアは滅多にできない自分でも何とかクリアできたので、難易度は比較的低めだと思います。(それでもラスボスはシールドゲージ残量ギリギリで心臓バクバクしながら倒しましたが。)どちらかというと、大量の敵をバリバリ倒していく爽快感(敵撃破時のSEがまた心地いいのです)、そして何より演出を楽しむゲームかなと。
描き込まれた背景。ドット絵による細やかなアニメーション。大技の際に入るカットインアニメ。ステージ中に随時入る通信などの会話。こういった要素により、ステージ道中が賑やかで飽きの来ないものとなっています。攻撃方法が変化する「補助プログラム」も、戦略的に使い分けて……というよりは、ある種の魅せ技、演出の一つとして使われることが多い印象。逆に言えば、さまざまな面白ウェポンに対して、見せ場を与えるシチュエーションが用意されているというか。
一方でボス戦は、私の腕だと初見ではピンチ or 負けて次で勝つ、くらいのちょうどいい歯ごたえ。サイバーパンクっぽい大型ボスなどもぐっと来ますが、やはり見どころは対人戦でしょうか。近接攻撃を叩き込んでくる前衛系キャラに対してスライディングで間合い取ったりするのも楽しいですし、さまざまな特殊攻撃を繰り出す魔法使い?系とのバトルは「次は何が来る!?」とドキドキハラハラです。つい見とれてたら時間切れでゲームオーバーになったりしてました(笑)。
BGMも格好いいですが、やはり一番好きなのは1面の曲かなあ。体験版の頃から何度もプレイしたからというのもあるかもですが、キャッチーなメロディが耳に残ります。ゲーム始めてまず耳に入るのがあの勇ましいイントロ、というのがいいですよね。移動中とか気分のいいとき自然と口笛で吹いちゃったり(笑)。他はやはり「あの姉妹」の曲かな。曲自体もですが、同じメロディをベースに状況によって別アレンジ、という音楽による演出が個人的にとても好きだったりします。サントラとか出ないかしらん。
キャラは男衆も含めてみんな魅力的ですが、やはり一押しはサポート役のあまびさん。体験版のとき、主人公の奈緒に対して「あまびとお呼び下さい」と言ってるのに直後に「ミカドさん~」と返されてるというネタをみて、クールだけど心で泣いてるのでは、とか思っていたのですが、まさかこのネタ引っ張るとは。諦めてない!諦めてないよあまびさん!(笑) 健気でいい子だ。男衆へのクールな態度もしびれます。後方支援専門かと思いきや一緒に戦ってくれるときの機敏な動きや、ときとき出るおちゃめも好きです。
会話の端々や、ステージロード中に表示される用語解説などから少しずつ明らかになっていく世界観も、SF野郎的にはぐっと来ます。ナノマシンによる都市級ネットワーク、そしてそのバグを排除するデバッガー……またこういう設定が、ステージ内の演出により説得力を持たされているのもいい感じでした。ストーリー的には、RPGで言えばパーティメンバー全員揃いました、というところなので、続編とか期待しちゃいます。設定的に、まだ明かされていない内容もいくつかありますしね。AとCとDはわかったけどBはなんだろう?とか思ったり。そして「先代」とは……!?
……って、サークルさんのサイトで追加シナリオの制作が予告されていますね。予告画像を見ると、今回サポートだったあの人を操作できるのかな?近接系も面白そうですねえ。あと、おまけステージでお蔵入りになった補助プログラムを試せますが、面白いのも多いので、続編ではもっと色々な補助プログラムがあるといいなと思いました。チャージショットも、戦闘スタイルが広がるので個人的にはありかなと。何はともあれ、ちょう楽しみです!
最後に、大事なことなのでもう一度書いておきますが、あまびさんかわいいよあまびさん。