日本ファルコム第15期定時株主総会 質疑応答メモ

こ、こっちのブログ更新するの約1年ぶりでした……(汗)。

さておき、恒例になりつつあるかもしれないファルコム株主総会メモです。

まずは報告・発表内容から気になった点を軽くピックアップ

  • 北米PC市場(Steam等)好調。イース・オリジンが26万本。イースⅠ&Ⅱクロニクルズとフェルガナの誓いもそれぞれ20万本超え。
  • イースⅧ PS4版発売日決定(2017年5月25日)。
  • 閃の軌跡Ⅲ(来期(というかもう今期ですが)発売予定であること自体は公表済み)の発売が2017年秋に(まあ既定路線ですね)。
  • 閃の軌跡ⅢのプラットフォームはPS4専用(個人的にはPS4に最適化されることが期待されありがたいですが、国内市場を考えるとなかなか思い切ったなという印象)。

質疑応答から気になったものをピックアップ

適当なメモ書きからですので、細かいニュアンス等は異なる可能性が高いのでご注意ください。ここに掲載した回答はすべて近藤社長によるものです。

  • Q:新海誠監督と連携して何かやらないのか?たとえばファルコム時代の映像にコメントを付けてもらって映像集とか。(※これが最初の質問)
    • 感想:そ の 発 想 は な か っ た。てかしょっぱなからそこかよ!(苦笑)。まあしかし答えにくい質問だろうなあ。
    • A:確かに元社員である。が、直近では何も考えてはいない(まあそりゃそうだろうなあ)。ご意見を受けて検討させていただきます(まあそう答えるしかないだろうなあ)。
  • Q:御社はキャッシュリッチであるが、従業員への還元など、待遇面はどうお考えか。
    • A:年3回社長が全員と面談をしている。ここ数年見直しを図っている。業界の中で勤続年数は長い方。
    • 感想:実際、事業報告の平均勤続年数12.1年というのを見て、結構長いなと思っていました。あと従業員との面談、年に3回というのはなかなか多いのではという気がします。……年に3回も近藤社長とサシで話せるのいいなぁ(小学生並みの感想)。
  • Q:従業員(9月30日現在で46名)のうち開発関係はどのくらいか。また、パートナー(外注)はどの程度か。
    • A:30人くらい、約7割が開発関係。パートナーはプログラムが1社、グラフィック等が2、3社(すみません、グラフィック等~以下は特にうろ覚えです)。
  • Q:閃の軌跡Ⅲの販売目標は。
    • A:具体的な本数は差し控えるが、プラットフォームを絞るが前作に負けない本数をと考えている。
    • 感想:前作越え、ではなく「負けない本数を」という言い回しなのが印象的でした(ここのニュアンスは印象的だったのでしっかり覚えています)。やはりPS4に一本化というのは、社内的にも結構チャレンジなんじゃないかなぁと。絞った上で本数が著しく下がらなければひとまずは目標達成、という感じなのかなと想像しています。
  • Q:閃の軌跡ⅢでPS4同梱版などは。
    • A:ぜひやりたい。が、自社だけでは進められない。今回こうして(発売時期を)発表したので、パートナーさんと施策を考える中で検討。
  • Q:東亰ザナドゥ(Vita)→東亰ザナドゥ eX+(PS4)では、プラットフォーム間でのデータ移行などがなく残念という声があったと聞いている(そーだそーだ!)。閃の軌跡ⅢはPS4のみとなるが、プラットフォーム間での連携は?
    • A:海外でやっていくためにPS4が必要となる。プラットフォームが変わると連携は難しいが、今までのユーザーさんに向けた販売施策などを行っていきたい。
    • 感想:質問内容とは直接関わりはない点でしたが、ここで「海外を意識してPS4」というご発言があったのが印象的でした。
  • Q:海外市場について、ライセンス中心だが自社での進出は考えてないか。
    • A:やりたいが、なかなか難しい。
    • 感想:まあ会社の規模的になかなか厳しいんじゃないかな……。

そのほか、再任される取締役から一言いただきたい、という質問(?)に対する近藤社長の返答や、同じく社長による最後の挨拶の中では、「今後は海外を重点的に」「各IPのメジャー化を計りたい」といった内容が印象的でした。(「自分自身、ファルコムのIPが好きで入社した」「ファルコムのIPは何年経っても皆さんの心の中に残ると言ってもらえる」という言葉も感慨深いものがありました)。

所感としては、Steam等の成功体験から北米市場をかなり意識・重視している感じかなとという印象です。海外を視野に入れたらVitaって選択肢はあまり無いのかな……。手前味噌ですが先日近藤社長にゲーム雑誌の記事でインタビューした際、PS4はVitaより作りやすくて楽、という主旨のことも仰っていたので、開発リソースの面もあるかとは思いますが。

ちなみに海外市場としては昨年、中国本土(簡体字)にいよいよ進出、という話があったのですが、今年は言及なし。昨年の株主総会のあと、(全般的に)進出がしにくくなったようなニュースも見た気がしますが、その関係なのかなあ。質問してみたい気もしたのですが、諸事情あって(汗)今年はちょっと目立ちたくなかったので控えました。

あと、ちょっと聞き逃してうろ覚え中のうろ覚えなのですが、来期は完全新作が「閃の軌跡Ⅲ」のみで大丈夫?みたいな質問に対して(まあ毎年そんなものという気もしますが)、「一番売れているタイトルなので」的な返答があったように思います。あ、やっぱりそうなんだ。と思ったり。ただ若年層の人気が高いという話もインタビュー等で聞いた覚えがあるので、そこってやっぱりVita中心なのでは?大丈夫かな?という不安もちょっとあります。実際、リメイクなので単純比較はできないのですが、ゲームメディアの売上げ調査記事を見ると、東亰ザナドゥ(Vita)→東亰ザナドゥ eX+(PS4)で、少なくとも初動はガクッと落ちてるんですよね……。

何はともあれ、プラットフォーム移行期というのは大変だなあと。ファルコム頑張れ。ファルコムには人類史が続く限りRPGを作り続けてほしいと思います。

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