最近ゲームのプレイ動画をYouTubeにアップロードして記事に埋め込んだりしています。キャプチャーソフトはDirectX使った全画面のゲームならまあFrapsあたりが鉄板なのですが、ウィンドウ表示のゲーム、とくに非DirectXのゲーム(Flashブラウザゲーとか)やマウスカーソルを入れたい場合などはツールによって向き不向きがあったりするので、ちょっとまとめてみる感じで。各ツールで実際に録画した動画も参考までに紹介。
Fraps(ダウンロード販売 $37)
- 録画対象:DirectX/OpenGL
- 対象指定:自動(アクティブなDirectX/OpenGLアプリケーション)
- 保存形式:AVI(独自コーデック、本体と同時にインストールされるのでインストールしたPC上の編集ソフトとかで読み込み可能)
- マウスカーソルのキャプチャ:可能(デフォルトでキャプチャ、入れたくないときはオプションをONに)
- 画質(主観):まずます(若干色がくすむ……?)
雰囲気としてはフル画面3Dゲー向けっぽいFrapsですがDirectXゲーとかならウィンドウモードでも普通に録れます。さらに、最近まで勘違いしていたのですがマウスカーソルも普通に録れるんですよね。なので使える環境ならこれが一番簡単だと思います。
ロイロゲームレコーダー(フリーソフト)
- 録画対象:基本なんでも
- 対象指定:ウィンドウ選択(移動とかしても追随)
- 保存形式:AVI
- マウスカーソルのキャプチャ:不可
- 画質(主観):めっちゃ綺麗
なんでも録れるし、対象選択も簡単だし、画質も綺麗。しかもフリーソフト。AVIでしか録画できないのもこの画質のためと考えれば納得です。どうせ全く編集せずに出力することは基本ないですし。
特にこれでRPGツクール2000製などウィンドウサイズ640×480のゲームを録画し、480pでYouTubeにアップロードしてオリジナルサイズで見ると、元のゲームの画面と区別がつかないくらい綺麗だと思います。
これであとマウスカーソルを含むキャプチャができれば完璧なんですが。
Bandicam(シェアウェア 4,320円、機能制限付き無償版あり)
- 録画対象(2モードから選択):DirectX/OpenGL、またはデスクトップ上の任意領域
- 対象指定:クリックで選択(DirectX/OpenGL)、または枠で指定
- 保存形式:AVI/MP4
- マウスカーソルのキャプチャ:可
- 画質(主観):十分綺麗
- 備考:枠指定での録画時、指定したサイズで録画できないことがある
定番ですが他で間に合っているので最近まで触ったことがなかったのですが、MP4で直接録画できるソフトが欲しくて導入。YouTubeにアップするのとは別に、多少画質は落ちてもいいのでカジュアルにゲームプレイを動画保存できるソフトも欲しいかなと……。具体的には終了間際のブラウザゲームのほぼ全プレイを思い出作り用に録画するために買いました。
と言いつつ実際使ってみると、直接MP4で録画しても十分綺麗ですね?ハードウェアアクセラレーションを使ってるみたいですが、今時はMP4リアルタイムエンコーディングでここまで綺麗なのかあ(時代遅れてた感)。
ちなみに、標準ではコーデックがMPEG4で、録画されたMP4ファイルはChromeでは音声のみ再生で画面が出ず、Firefoxでは壊れている扱いになってしまいましたが、コーデックにH.264を指定すれば問題なく再生されるようになりました。
録画モードはDirectX/OpenGL用と、デスクトップ上の任意領域を範囲指定して録画するものに分かれていて、ターゲットの選択は前者の場合は対象のゲーム等をクリックするだけなので難しいことは何もなし。後者は枠を使って指定しますが、ウィンドウや、その内側のクライアント領域をマウスクリックで一発指定する機能があるので簡単です。ウィンドウの移動に追従してくれるわけではないのでそこは注意が必要ですが。
さておき、だいたい何でも録れるしマウスカーソルもキャプチャできるし、「1本で済ますならこれかな」と思っていたのですが……ちょっと困ったことが。枠内キャプチャーで保存した動画のサイズが、枠で指定したサイズと微妙に違うことがありまして……。
例えば、1,149×647ピクセル(とあるブラウザゲームを独自の装飾枠も含めてキャプチャーできるサイズ)で指定したら実際の動画サイズは1,144×644になっていて、右端と下端がちょっと切れてたり。仕様上、特定サイズに丸められるのかもしれませんが、FAQみてもそれらしき内容がないためサポートに問い合わせてみたところ、むしろマニュアルに仕様の記載がありました。見落としすみません……。余談ですがサポートの対応、反応早いし内容的確だしとてもありがたかったです。
さておき、やはり横2ピクセル、縦4ピクセル単位で丸められるとのこと。仕様を把握できたので以後は気を付けて使えばよいのですが、しかしそれなら枠指定の段階で「このサイズピッタリには録れませんよ」という警告なり欲しいところです。枠自体はピッタリ表示されてるのでまさかこの通りに録画できないとは思わずチェックが甘くなりました。
(めっちゃ余談ですが、件のブラウザゲームは記事掲載用の本気キャプチャーだったのですが、エンコードしてYouTubeにアップロードしたところで初めて端が切れてるのに気付いて目の前真っ暗になりました。もう同じ状況を再現するのは絶対無理なレベルのシチュエーションが偶然録れたものだったので……。結局、問題ない左端と上端も含め、装飾枠部分をすべてクロッピングしてバランスを取りました。)
回避策としては少し広めにキャプチャして編集段階でクロッピングするとかかなあ。ただ、自分の使ってる編集ソフトだと縦方向のクロッピングが2ピクセル単位でしかできないので完全な解決策とはならず、若干悩ましい感じです。
どんなときどれを使うか?
ここまでまとめた内容を踏まえて、こんな感じで使い分けていきたい的な。
特に外部公開とかする予定のない思い出作り用とか、不具合報告用などのクオリティは追求しない録画
直接MP4で録画できるBandicam一択で。多少の領域サイズのズレもまあ気にせず、ちょっと広めに指定しておけばよいかなと。
マウスを使わないゲームをキャプチャーしてYouTubeとかで公開
これまで通りロイロかなー。ゲームの内容を問わず簡単に指定できて確実に綺麗に録画できるし。
BandicamのMP4録画も十分綺麗なのでDirectX/OpenGLゲームならこれでもいい気もしますが。ただどうせ外部公開する時は編集かますのでMP4で再エンコードかかるより元はAVIの方がいい気はします。
マウスカーソルを入れてキャプチャしてYouTubeとかで公開
BandicamでAVI録画のち編集。
こうして見るとFrapsはウィンドウのゲームの録画に使うシチュエーションはもう無いかも。フルスクリーンのゲームを長時間録画するのとかには引き続き活用すると思いますが。
おまけ:BB FlashBack(Express版フリーソフト、MP4出力のできる 上位版は11,880円から)
ゲーム用ではなくデスクトップ上の操作などを録画するのに適したソフトですが、FrapsやBandicamでマウスカーソル入りのキャプチャができるのに気付く前は利用を検討していました。録画自体はまあ普通にできるのですが、動画出力時のフレームレートが最大で10だったので(ゲーム用としては)利用を断念。
ただ、もともとパソコン教習用の動画とか作るのに向いたソフトであるため、マウスカーソルをハイライトしたり文字入れしたりと加工機能が充実しています。フレームレートは低くてもいいのでそうした機能を使いたい場合は選択肢に入るかもしれません。