特定方面コンテンツビューアとしてのWindowsスレートPC活用メモ

F-07CやAndroidタブレットを買う前に(まだ買うかどうか確定はしていませんが)、ひとまず昨年末くらいから使っているWindowsスレートPCについてまとめておこうかなと。

なお、この記事は特定方面コンテンツビューアとしてのiPad活用メモの続きというか外伝というかそんな感じであり、ある程度対比させた内容になっています。具体的には主にDLsite.comなどで購入しているある種の漫画、CG集、動画、ボイスドラマ等(以下、特定方面コンテンツ)を寝床で鑑賞用するためのデバイスとして使う場合について記します。

WindowsスレートPCについて

本題に入る前に、WindowsスレートPCについて簡単に。まず、昨年12月に買ったのは、国内初投入にして今のところ唯一の発売済み(多分)WindowsスレートPCであるオンキヨーの3モデルのうち、一番軽い(それでも850g)のTW217でした。

これもまあ、がんばれば使えないこともないのですが、やはりスペック的に動作が厳しい。とくにWindows 7でメモリ1GBというのがネックのようです。というわけで、HP Slate 500の英語版をEXPANSYS Japanで購入しました。

HP Slate 500のデスクトップ
HP Slate 500のデスクトップ

HP Slate 500はTW217に比べると、メモリ2Gの効果か動作はそこそこ快適。重さは初代iPadとほぼ同じ0.68kg。またソフトキーボードを呼び出すボタンやCtrl+Alt+Deleteボタンなど、スレートPCを使っていると確実に欲しくなるボタンがちゃんとついているのも有り難い。全ウィンドウを最小化させるホームボタンもついており、デスクトップをランチャー代わりに使うと便利です。また、ファンレスなのも良いですね。裏面がかなり熱くなりますが、主に寝床で使うので問題なし。膝の上とかに置いて使う場合は注意が必要かもしれませんが。

画面が若干白みがかっているのが少し気になりますが、それなりに色のついたコンテンツを表示したら気にならなくなるレベルです。余計なソフトが一切入っていないのもうれしい。英語OSですが、コントロールパネルでロケールの設定を適切に行えば国内のゲームなども問題なく動作しました。

そんなわけで、動作やハードウェアの出来的にはまずまず使えるのですが、日本国内ではとにかくオンキヨーのスレートPCの印象が強く、WindowsスレートPC自体が割と使えないものと捉えられがちなのが悲しいところです。まあ実質他にないので仕方ないのですが。そろそろ台湾メーカー製のとかもちょこちょこ出てくるんですかね……?

あ、それと念のため。「使える」といってもあくまで、WindowsスレートPCはiPadやAndroidタブレットと直接競合する、比較対象になるような製品ではありません。UI的にはWindowsそのものなので、モバイル環境で快適に各種タスクをこなすためのものではないです。あくまで、まずWindows環境をタブレットで使いたい、という需要ありきで使うものです。そこが唯一であり絶対のアドバンテージと言えましょう。……という前提のもと、以下、各種コンテンツのビューアとしての使い方などについて書いていきたいと思います。

漫画

PDFおよびZIP(JPEG)の漫画の見開き表示には、iPadでは主に「i文庫HD」を使っていました。これらのコンテンツはDropbox上に保存しているので、「i文庫HD」では1つずつダウンロードして閲覧していましたが、Windowsの場合はDropboxのクライアントで普通に同期できるので、先に同期しておいてすぐに読めるのは便利です。このあたりのファイルの取り回しのよさは全般的に言えることですが。「本棚」とか独自のUIに縛られず、慣れ親しんだファイルの概念そのままで扱えるのは、何だかんだ言って楽だなと。

ビューア自体は、PDFは普通に「Adobe Reader」を、ZIP(JPEG)は、プラグインでZIPに対応させた「Leeyes」を使っています。タッチによる操作ですが、Adobe Readerは全画面モードだとタップ(クリック)で進む、長押し(右クリック)で戻るという操作なので、戻るのがちょっと面倒ですが普通に読み進める分にはそれほど問題ありません。

Leeyesの方は、マウス操作のカスタマイズで、画面を四つに区切ってそれぞれの領域で別の操作を割り当てられるので、画面の左側でページ送り、右側で戻しという操作にしました。iPadなどの一般的な漫画ビューアと同様の操作がこれで再現できます。

というわけで、元々期待してなかったけど、漫画読み端末としてWindowsスレートPC、意外といいかも?と思ってしばらく使ってみたり。ただ、iPadアプリの「Bookman」に有料版Pro版が出て、Dropbox上のファイルを一括ダウンロードできるようになったので、結局iPadに戻りました。

CG集

これもまあ、普通にフォルダとしてDropboxに同期するなりNASに置いておくなりすれば、Leeyesで普通に鑑賞できます。特筆することもなし。

動画

WMV/MPEG動画など

iPadではH.264動画へのコンバートで何かと手間がかかりましたが、もちろん普通に観られます。NASに置いておけばコピーなどの手間もかかりません。

他人に見つかるとまずい動画をNASに置く際の注意点などについては、また別の機会があったら語りたいと思います。

DRMつきWMV動画

この辺りがやはり、WindowsスレートPCのメリットが一番出るところではないでしょうか。iPadの場合はDRMなしの動画へ変換するソフトを使っていましたが、仕組み上動画の実再生時間と同じだけ変換にかかります(再生したのをキャプチャーするため)。その辺の手間が一切かからないのはよい点です。

ただ、最近はDRMつきの動画は全然買わなくなっちゃいました。むしろ何度も観るものでもないし、300円くらいのストリーミングをレンタル気分で観ていたり。これも多分Windowsスレートで観られると思いますが、試してはいません。

Blu-ray Disc(とDVD)

リッピングするまではiPadと同じことなので割愛。

ボイスドラマ

これもあまり試していないので割愛。これについてはアルバムアートを大きく表示できるiPadの方が便利そうです。

Windowsアプリケーション(ゲーム等)

iPad版の記事と構成を合わせるため最後になりましたが、ぶっちゃけこれが大本命。そもそもWindowsスレートPC自体、iPadの代わりに特定方面コンテンツビューアとして使おうというよりは、寝床などでノベルゲームの体験版を読んだり、昔読んだ作品を再読するために買ったというのが一番の理由でした。iPadが対応していない形式の動画を見るのに便利かな、というつもりも若干はありましたが。

HP Slate 500はメモリが十分あるとはいえ、全体的にはネットブック程度のスペックですが、演出でグリグリ動く系のノベルでなければ十分読めます。熱くはなるけどファン音がしないのも集中できてうれしい。

おまけ:ネット端末として

元々用途としてはコンテンツビューア以外に考えていませんでしたが、Google ReaderやGmail等の端末としてもまずまず使える感じです。とくにIEを9にするとUIはシンプルだし、動作はまずまず軽いし、表示領域を広く取れるし。IE9の表示領域確保へのこだわりは、今時の大画面だとこだわりすぎじゃない?と思ってたのですが、なるほどこの手のネットブック系解像度だと如実に効いてきますね。

iPadを完全に置き換えるのは無理ですが、たとえばWindowsノベルゲーの体験版を読んでて、出かけることになったけど移動中に続きを読みたい、といった場合なら、iPadの代わりに持ち出すのもありかなと思いました。ただし、文字入力を実用レベルで行うは無理なのでインプット専用な感じです。

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