C80戦果メモ6 ノベル・ADV体験版

完成が楽しみな作品をいくつか。

天ノ輝星~Retribution and her Guilt(AA工房)※R18

天ノ輝星~Retribution and her Guilt
天ノ輝星~Retribution and her Guilt

中二病系熱血鮮血魔法少女バトルノベル(公式サイトより)の2回目の体験版(前回の感想)。前回はヒロインとの出会いまででしたが、今回は主人公がヒロインと肩を並べるために力を求めるお話。誰もが何らかの神様の子孫であるというファンタジイな世界においても、さらに異質であり本来なら能力の強弱に関わらず手を出せない「理の異なる存在」に対峙するため、手に入れたのも異界の力。というわけでチート的なパワーアップをしちゃう主人公ですが、同時にとてつもない因果を背負い込んでしまった予感。ここからがいよいよ本番って感じでした。

今回一番印象に残ったのは師匠かな……。短い邂逅の中でもひとつひとつの言葉が重く、辿ってきた道筋、得た力と失ったものが感じられるような。また、この師匠も関わっていそうな親の世代の因縁も徐々に見えてきて、物語のスケールの大きさを感じさせます。まあ神話が現実になっている世界ですしね。でも、あくまで根幹にあるのは、きっと惚れた女のために体を張る男の子のお話なのかなと。

前回の体験版からはシステム面も整備されたほか、クリア後には章・シーンを選んで読むことができるように。各シーンを象徴するイラストと概要つきで、再読用に有り難いですね。あと、前回あまりにも頻繁に出て、せっかくのテンポのいいテキストを阻害していたアイキャッチは話が一段落するところで出るようになり、正しい意味でアクセントになっていました。また、既存部分にも日常系イベントが追加され、笑えると同時に世界観の理解がより深まったり。ヤマタノオロチの権現が元レディースのヘッドで、彼女がモデルになった漫画がヒットして信仰が集まっちゃったので、封印が吹っ飛ばされたとか現代的すぎる(笑)。

オヤジGO!(定例会ゲーム部)※Web体験版あり(C80版より古い模様)

オヤジGO!
オヤジGO!

元はやり手だったけどある失敗をきっかけに閑職に追いやられ、家では息子・娘とうまくいっていない、妻ともちょっとギクシャクしてる40代サラリーマンが主人公。そしてついに人員整理の対象されることを告げられ……。と、概要書いてるだけでも切ない。Web体験版(こちらは未チェックでした)からは一枚絵が追加とのことですが、体験版で唯一ある一枚絵って「オヤジが泣きながら飯食ってる絵」なんですが、これのことでしょうか……本当に切ない。このシーンの、絵の見せ方の演出とBGMがまた切なさに拍車をかけています。

ただ、そんなこんなで自棄になっていた主人公に発破をかける謎の老紳士の存在。そして家族達は決して父を、夫を案じていないわけではないことが覗えるエピソードで、わずかな希望を感じさせつつプロローグ終了。親父がんばれ。超がんばれ。

ちょっと(でもないか)ファンタジーが入った社会派といった趣の作風で毎回楽しみにしているサークルさんの新作。これまでの作品も構成に妙がありましたが、今回は「オヤジ育成シミュレーション・ノベルゲーム」……って、SLG? いや、今のところサークルサイトのシステムのページも工事中だし、シミュレーションってのはフェイクかも……と思いましたが、ブログを見ると育成パート云々ってありますね。本当にSLGなんだ……。面白そうですが、バッドエンドがリアルに痛々しそうでかなり怖いです(苦笑)。

フリコメルコ(!)(灰ソフト

フリコメルコ(!)
フリコメルコ(!)

「オス猫の陰茎には無数のトゲがある。」……はっとするフレーズで始まる、軽妙な会話と不思議な雰囲気が印象的なお話。時代も場所もはっきりとしない街で、人語を解す猫と女の子が子猫探し……と、メルヒェンチック。なのですが……読み進めていくと、街はもちろん店にも人が居ないという事実や、回想として挟まれる出会いのエピソードから、ここがどういう場所なのか、何となーく透けて見えてきます。

体験版のエピソード自体は、ごく短いもので事件(?)もあっさり解決。しかしその後も思わせぶりな台詞の数々。どこまでが本気でどこまで煙に巻いているのか……。猫の少女に対する視点に優しさを感じつつも、どこか諦観めいたものもあり。コミカルながらもきっと、楽しいだけの話では終わらない予感です。

有翼のニケ。(OMNI FACTORY)※Web体験版あり(同じものかどうかは未確認)

有翼のニケ。
有翼のニケ。

撤退戦に時間稼ぎのため投入された人工知能搭載の試作戦闘機と、そのパイロットのお話。SF架空戦記といった趣ですが、体験版では主に舞台背景やメンテナンスの様子などが語られるので、整備班の面々に存在感がありました。

立ち絵やイベント絵ではなく、イラストのカットインで画面がレイアウトされる方式。最近そこそこある方式ですが、本作の場合とくにメカやモニター画面、人物など表示されるイラストの種類にもメリハリがあり、内容とレイアウトがマッチしているなあという印象。

体験版自体とても短いですが本編も短編とのことで、密度の濃い作品になりそうです。

Almia(Grass

Almia サキ
異世界人というイレギュラー要素からか、本来作れないはずの人型ホムンクルスが……てか、翼?

錬金術のある異世界に手違いで召喚されてしまった主人公が、色々あって錬金術の学園に入り、これまたイレギュラーでホムンクルスの女の子を作ってしまい……という異世界ファンタジー。異世界だけど普通に言葉は通じるし、召喚した王様はノリが軽すぎだし……と、ほわんとした絵柄も相まってライトな雰囲気。ですが、人工とはいえ命を生み出した主人公が、その責任をどう果たしていくのか、という話でもあります。

さっそく仲間ができたり、その仲間とちょっとした事件を解決していったりと、舞台は異世界だけど学園ものの王道っぽい感じで。可愛らしいヒロインも居ますが、今のところ男子キャラも含めて友情成分強めで、ヒロイン分岐なりギャルゲー要素が入るかどうかは何とも言えません。そういうのは別になくても十分面白そうだし、あったらあったで気になるキャラも居たりはします(笑)。ただ、主人公が異世界からの客人であるのを知っているのは、今のところ王様とその側近だけ。結局はいつか別れてしまうことになるのか、それとも………。

Almia 王様
マッドサイエンティストっぽい王様。一応、間違えて召還した責任を感じて元の世界に戻る方法を探してくれるみたいですが、それすらも楽しそう……
Almia クローネ
クールだけど面倒見のいいクローネさん。論理的ではっきりものを言う、でも踏み込み過ぎることもなく
Almia ミリィとグレイ
ミリィとグレイ。愛すべきバカ達(笑)

僕と少女と幽霊のいる館(BeeeeeN!!

僕と少女と幽霊のいる館 麻由
上目遣いに頼み事。この後主人公の視線が下に向きます(実際イラストもあり)。まったくけしからん

ある舘で行われることになったミステリー研究会の合宿のメンバーに送られた、「この合宿が終わるまでに私のことを思い出さなければ、参加者全員が死ぬ」という差出人不明のメール。狂言か?本物か? 恐怖にかられるメンバーも居るなか、主人公は真相解明に乗り出す……。

といっても、この体験版(実際の表記は「プレリュード」版)ではアドベンチャーパートに入る直前で終了。部長である主人公以外の6人はみんな女子、ヤンデレの域に達してそうなほど主人公に執着する幼馴染を始め、あからさまにモーションかかてくる不思議少女とか、色仕掛け?で頼み事してくる後輩など、主人公のリア充っぷりが目に余ります(苦笑)。反目しあってるメンバーも居て、ミステリー方面もですがむしろ人間関係のドロドロも期待……じゃなかった不安かも。

僕と少女と幽霊のいる館 枝乃
まったくけしからん。てか、主人公のこの流されやすい性格、確実に命取り(比喩的にか文字通りかはともかく)
僕と少女と幽霊のいる館 全員集合
一応部長っぽいことも
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